お腹の上手な使い方

上級者や先生は頻繁にお腹を使って歌うということをいうでしょう。「お腹を使って歌う」「お腹でしっかり支える」という言葉は一体どういう意味なのでしょうか。  合唱で歌う時に最も難しいことの一つとされているのがおなかで「支える」ということです。体幹部をしっかりと強化することによって上体を支え、しっかりとした声を出しやすくなることを言うのですが、この筋肉を鍛えることがなかなか難しいのです。難しいと言われる主な理由は、日常生活であまり意識することのない体の内側にある筋肉を使わなければならず、その筋肉を使うときや使う方法の表現が指導者によって異なるからです。

合唱で言うところのお腹の「支え」とは、歌う時に横隔膜上がりすぎないように下腹部の筋肉を駆使して息をコントロールすることです。軽く尾長が引き締まるようなイメージが持てるようになると良いでしょう。おへその下に斜腹筋という筋肉があります。これを中心に脇腹や背筋などを使って体を支えます。  これらの筋肉を柔軟に使えるようになると息を長く続けることができるようになります。さらに、きれいな響きや音色を維持しながら長時間歌えるようになります。難しい高音域や低音域でこの支えを失ってしまうと、浮いたような声や響きのみですっぽ抜けた声、喉だけで押し出した地声になってしまい、合唱全体のコーラスが浅く感じられるようになってしまうことでしょう。  お腹を使う重要性はおわかりいただけたかと思います。

ここでもう一つお腹の使い方を紹介します。2種類の息を吐いてみましょう。最初は冷たい息です。熱いラーメンやカレーを食べるときのような早い息です。次に、温かい息です。寒い冬の日に手を暖めるような息です。どちらが長く息を吐き続けられるでしょうか。おそらくほとんどの人はつめたい息のほうが長く吐き続けることができるでしょう。肺に入っている空気の量は同じなのに、息を出し続けられる時間が違うのはなぜでしょうか。それぞれの種類の息の吐き方を繰り返しながら、自分のおへその下を触ってみるとその違いが判ると思います。  冷たい息は、下腹部の筋肉が引き締まったようになると思います。これは無意識のうちに行きをコントロールして長く続けているのです。これを歌う時に再現すると良いでしょう。お腹には息をコントロールできる筋肉があるということも意識できるはずです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です